つい先日、ライブにきてくれたお客さんからクロード・ソーンヒルのLPを頂いた。クロード・ソーンヒル楽団は第二次世界大戦前後に活躍したダンスバンドで、ダンスバンドとしては類をみない、とんでもなく上品な音楽を演奏していた。
ソーンヒルの名前を知ったのは彼がギル・エバンスやジェリー・マリガンのアレンジを採用していたという話を聞いたからで、それが聴きたくてソーンヒルのアルバムを片っ端から買ったのだ(二十歳の頃だったか)。もちろん中古で、その頃は10インチ盤のLPだった。ギルのアレンジの中ではラ・パロマ、ポルカ・ドッズ・ムーンビームスなどが名アレンジで、また、パーカーの曲も何曲かアレンジしていた。
頂いた盤は10インチのはじめて見るもので、いつもの大きな編成ではなく、ピアノにリズムセクションというシンプルな編成だ。いい忘れたけれど、ソーンヒルのピアノはほんとに素晴らしく、ああいうピアノを弾く人がいたらどこにでも飛んで聴きに行きたいものだ。いや、頂いたアルバムはまだ聴いていないのだけれど、あのソーンヒル楽団のテーマSnowfallのような美しいピアノがまた聴けると思うとぞくぞくしてくる。
追記:ギル・エバンスについては瀬川正久さんの書いたものがここにあります。