池上比沙之さん

池上比沙之さんが亡くなった。友だちが亡くなるのはさびしい。それが近くにいた人ならなおさらで、池上さんにはオーケストラをはじめる前から、仕事、遊びなど仲よくさせてもらった。足利のワイナリーにも何度か行って一日ワインを飲んで(もちろん演奏もしたけど)、たわいない話や深淵な話をしたりして飽きることがなかった。アマチュア無線をやっているといったらぼくもやっていたなどと話が返ってくるし、なにを話してもそうで、こういう人も世の中にはいるんだと尊敬の眼で見ていた。アルバムのライナーノーツも書いてもらった。最新のは2016年の市野元彦さんとの「Childhood」だった。昨年(2021年9月)のせんがわジャズ祭では池上さんと対談する幸運に恵まれた。ひとりで話せばとっ散らかってしまう話も池上さんのおかげでうまくまとまった。
もう少しいっしょにいたかった。親しい人がいなくなるのは自分がいなくなるのと同じだ。
さようなら。