しぶやさんといっしょというライブを12年くらい前からやっている。いままでに作ったおかあさんといっしょの曲や、いろんな歌手に書いた曲をみんなで歌ったりするライブだ。年に3回。
いや、こんなことをライブハウスでやるとは思いもしなかった。いまの人はそんなことはないだろうけれど、ちょっと前まではそういう音楽はコマーシャルといって、ちゃんとした音楽とは認められていなかった。そういうこともあって(神聖な)ライブハウスで演奏するなど考えられなかったのだ。大友良英さんなどは「そんなことは一切なかった」といっていたから、彼の時代あたりからは変わってきていたんだろう。
で、(恐る恐るだったけれど)気が楽になったので、東京だけでなく関西でもしぶやさんと123 !!!というのをやっている。こちらは年に2回。これは関西のナガオクミさん(vo)が中心になってまとめてくれている。また昨年からは夜中のアケタの店soloのときに、藤ノ木みかさんにきてもらって、ライブ後半はしぶやさんといっしょ最小単位(ふたり)をやっている。
しかし、子どものうたも歌謡曲も作る機会が減ってきた。歌は頼まれて作る。その頼む方の人たちが既に定年になったり亡くなったりしていて、後を継いだ若い人は同年代の作家と仕事をするのが普通だからこちらの出番はだんだんなくなる。当然のことだ。そんなことを考えずにやれ、という人もいるかも知れないけれど、誰が発表の機会もないそんな曲を作るものか。しかし(人にもよるが)、曲を作るのは年中やっていないとなかなかうまくできない。たまに頼まれて書くのではどうも具合が悪い。そうか、こうして歳を取って行くんだな、などと思ってもそれでどうなるというわけでもない。考えれば世の中うまくできてる、というものだ。