階段を降りたいつものところで

いつも何気なく歩いているとその階段のことなど何も考えない。考えるのはその先でこれからはじまるセッションのことで、それがいつからはじまったかもう憶えていないのに、ここにくるといつものなつかしい匂いがして、そうだ、ここだここだと思う。


山内詩子さんとアルバムを作ろうと思ってそれに取りかかったのが何年前だったかもう忘れてしまったけれど、録音したCD-Rも25枚くらいになって、それを聴くのが一苦労で、またそれを聴いているうちに、こうしたいとかああしたいとかいろいろ思うものだから、最初にやろうと思ってたこととずいぶん違う内容になった気がする。そのあれこれを書くのは恥ずかしいのでやめるけど、結局なんでもない、いつもやってることをそのまま、という内容になった。なんだかずいぶん勉強した気分にもなって、これからはこういう私家盤(私家版か)だけを作ろうと思った。そんな時間があるかどうかわからないけど。